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建築積算士補制度の概要

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1. 制度の沿革

建築プロジェクトにおいて、経済性つまりコストは非常に重要な要素であり、コストマネジメントは建築生産のあらゆる場面で必要な活動と認識されています。しかしながら、我が国の学校教育においては、建築コストあるいは積算についての教育はほとんど行われてこなかったといえます。大部分の学生は、卒業して社会に出て、建設行為にお金がついて回るという至極当然な事実を初めて学ぶわけです。学校教育に「積算・コストマネジメント」の講座を開設し、コストについての基礎的な知識と意識を身につけた学生を社会に送り出す使命をもって、「建築積算士補」制度が2009年(平成21年)4月1日に創設されました。

建築積算士補が社会で活躍する場は、コスト・積算分野に限定されることもなく、建設関連のあらゆるところで様々な職業に従事すると思われます。このように多様な職域・職業において、コスト・積算についての知識・意識が浸透することは、当協会の使命である人材育成を幅広く支える基盤づくりであると考え、このような教育展開の理念としています。また一方、建築積算士・建築コスト管理士という上位資格に挑戦し、コスト・積算分野でのキャリアアップをはかっていく方が多く表れることも期待しています。

建築積算士補資格は、認定校において「建築積算講座」を受講・終了(単位取得)し、認定校において実施される資格試験に合格し、登録を行うことにより取得できます。

認定校は、当協会指定のテキスト「建築積算」を使用し、当協会制定の標準シラバスを包含していること、その他の必要条件を満たした学校であり、大学・短期大学・工業高等専門学校・工業高校・職業大学校・職業訓練校・専門学校といった多様な教育機関が講座を開設しています。

建築積算士補は、学生が取得できる資格として、就職活動時に履歴書に記載できるなど、実利的な機能も備えています。また、建築積算士一次試験が免除となる資格にもなっています。最近では、建築積算士補取得後、建築積算士試験に挑戦する学生も増えつつあります。建築積算士補が建築積算士を受験するに際しては、受験料が半額になるなど、様々な支援プログラムが用意されています。

2. 建築積算士補の概要
1. 実施団体 公益社団法人日本建築積算協会
2. 認定事業名称 建築積算士補認定事業
3. 付与する称号 建築積算士補
4. 認定事業の目的 将来実社会において、様々な建築分野で活躍するであろう学生を主たる対象として、建築積算に関する基礎的知識の向上を図り、建築工事費の適正な価格形成に資するとともに、建築物の質の向上に寄与することを目的とする。
5. 認定事業の定義 認定事業とは、建築生産に関する基礎的知識、並びに建築数量積算基準を中心とした適正な積算技術により、数量調書の作成及び工事費の算定並びにこれらに付帯する業務に関する基礎的知識についての審査、証明等に関する事業をいう。
6. 資格の定義 建築生産過程における工事費の算定並びにこれに付帯する業務に関し、基礎的知識を有するもの。
7. 資格に求められる知識 生産プロセス概要、工事発注スキーム概要、設計図書構成、工事費構成、積算業務・実務概要、LCC・VE概要
8. 資格付与の方法 本会が実施する試験に合格し、かつ登録を受けた者に本会会長が称号を付与する。
9. 試験 原則として、認定校において全授業終了後に試験を行う。
10. 試験の時期 認定校の授業スケジュールにより、適時試験を行う。
11. 受験資格 認定校における建築積算講座を受講し、所定の単位を取得した者。
12. 登録 新規登録は試験合格通知日から1か月以内に申請を行わなければならない。
登録の有効期間は10年間で、更新講習を終了することで登録の更新ができる。
※ 詳細については、建築積算士補規程並びに実施要領を参照してください。